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学徒動員のような五輪ボランティア。巨額のマネーが動く世界最大のスポーツイベントの運営費をボランティアで賄おうという考えはおかしい。

11万人のボランティアが必要な東京オリンピック。実はボランティアには、オリンピック組織委員会が募集する「大会ボランティア」と東京都が募集する「都市ボランティア」の2種類があります。

東京オリンピックまであと2年を切りました。そしていよいよボランティアの募集が始まります。以下オフィシャルHPによると11万人のボランティアが必要とされるそうです。

11万人の内訳ですが、実はボランティアには2種類あります。オリンピック組織委員会が募集する8万人が「大会ボランティア」、そして東京都が募集する3万人が「都市ボランティア」です。全然知りませんでした。詳細は以下を御覧ください。

www.city-volunteer.metro.tokyo.jp

あらためてになりますが、どちらのボランティアも、もちろん無償で交通費宿泊費も自己負担です。

さて、24時間テレビが「チャリティ」と思われている国で、11万人もボランティアが集まるでしょうか。

日本は世界と違ってボランティア精神が根ざしていない国です。ノーブルズオブリージュなんて概念は無いですし、何しろ24時間テレビが「チャリティ」と思われている国です。日本は大好きですけど、こういう点は非常に諸外国に比べ圧倒的に劣っていると思います。そんな日本で11万人も無償奉仕するボランティアが集まるでしょうか?

そこで学徒動員です。

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lite-ra.com

夏に開催されるオリンピックなので、長期夏休み期間中の大学生が狙い撃ちされています。「お国を守るために学生も戦場へ行け」「オリンピックを成功させるため大学生は協力しろ」内容は全然違いますが、学徒動員と本質的には何も変わりません。いや、戦争だってことだけ除けば、学徒動員の方が給料が出るだけましかもしれません。

「どうせ大学生は夏休みはバイトとかして残りは遊んでいるんだろうから、そんな暇があるならお国のために尽くせ」と言う老いたお偉いさん方の考えが透けて見えます。今の大学生は夏だって昔と違って暇じゃないんですよ。

ところで、2017年の東京都の大学生の数は約64万人。首都圏全体だと約110万人です。

参考サイト:

大学生数【総数順】 [ 2017年第一位 東京都 ]/都道府県別統計とランキングで見る県民性

現実的には首都圏以外からの大学生の参加は少数でしょうから、社会人や引退したご老人などを計算から除いてあくまで大学生だけで考えた場合、11万人必要であれば11人に1人ボランティアに参加しないと帳尻が合いません。

そして以下が「大会ボランティア」の活動内容の詳細です。上記の特設サイトからの引用です。

 

活動日数 10日以上を基本
(休憩、待機時間を含み1日8時間程度)
競技スケジュール、活動内容、活動場所などによっては、シフト等の都合により10日を下回る場合もあります。
※連続での活動は、5日以内を基本とします。

そしてこちらが東京都が募集する「都市ボランティア」の活動内容詳細です。同じく上記のサイトからの引用です。

活動日数 5日以上
(休憩時間を含み1日当たり5時間程度)
活動開始前・活動終了後に各30分程度のミーティングの実施を予定しています。

仕事じゃん完全にコレ。。。都市ボランティアは比較的ライトで貼りますが、どちらも事前に研修への参加が必要です。またグループリーダーなどになると別途研修があるようです。繰り返しますが、もちろん無償で交通費宿泊費も自己負担です。

最低賃金で計算して130億円。それくらい捻出できないのか?

そもそもですが、人件費・交通費・宿泊費をボランティアに関してゼロで済まそうというのはいかがなものなのでしょうか。オリンピックの開催期間は17日。予算に限りがあるのはわかりますが、仮に11万人を17日間毎日8時間労働で雇った場合、オリンピックなので最低時給の868円(東京都の最低賃金)で我慢してもらうとして計算してみます。

11万人✕17日✕8時間✕868円=12,985,280,000

交通費・宿泊費は無視していますが、約130億円です。130億円さえ捻出できないのでしょうか。以下東京オリンピックの予算の詳細です。

tokyo2020.org

まあ直接関わっていないので確かなことは言えませんが、どうみても捻出できる金額だと思います。

のべ1496万時間の労働です。その内訳には車の運転やスポーツドクター、通訳などプロがお仕事としている内容も含まれています。せめて「薄謝」として最低賃金だけでも出せないのでしょうか。先程も書きましたが、ボランティアと銘打っていますが、事前の研修や拘束時間などを考えると、これは完全にお仕事です

3兆円とも言われる巨額のマネーが動く世界最大のスポーツイベントの運営費をボランティアで賄おうという考えがやっぱりおかしい。

それに、ボランティアは頼まれてやるものじゃなくって、あくまで善意の無償奉仕です(有料のボランティアもありますが、一般的には無償だと思います)。例えば被災地でのボランティア活動に参加する人は、国や自治体などに頼まれるわけではなく、あくまで自発的に善意で無償の奉仕に行くのです。もちろん交通費や宿泊費は自前で。

しかしオリンピックは3兆円とも言われる巨額のお金が動く世界最大のスポーツイベント、ビッグ・ビジネスです。もちろん収益もあります。その運営に必要な人件費をボランティアでタダにしようという考えがやっぱりそもそも間違っていると思います。ボランティアはあくまでエクストラなボーナスで、メインとして当てにしちゃいけないんです。被災地ボランティアと同列で考えてはダメだと思います。

さて、正式名称「公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」と東京都のお手並み拝見ですね。なんでもボランティアの第一回目の説明会への参加者は230人だったそうですけど・・・

www.msn.com

いやいや、自己犠牲精神の日本人です。善意の無償の奉仕学生11万人、きっと集まりますよ!ガンバ!