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ロヒンギャ難民・差別の問題の真相はなぜ報道されない?ミャンマー政府軍の弾圧により難民が大量発生中 ノーベル平和賞のスーチーさんも無力

2017年9月1日 渋谷の会社のビルの窓からデモが見えました。

渋谷のオフィスで仕事をしていたら、社内の女性陣が騒ぎ出しました「なんか外でデモやってるみたい」と。ビルからは遠くて何を訴えているのか分からなかったのですが、確かにデモのようでした。「何のデモだろうね?」「わからないね~」などと会話が交わされ、しばらくして全員通常業務に。これがいわゆる「無関心」か・・・デモが小規模だったので、よくあるヘイトや右翼系のそれでは無いと思い、とても気になったのですぐにTWITTERで「渋谷 デモ」と検索。そして以下の件だと判明しました。

「そう言えば最近Yahoo!トップで”ロヒンギャ”という言葉を見たなあ」と思い出し、その後、自分なりに調べてみました。

さて、ロヒンギャとは?

不勉強で大変お恥ずかしいのですが、こんな差別・宗教対立があったのですね。

ミャンマーのバングラデシュ国境付近のラカイン州にロヒンギャと呼ばれるムスリム集団が住んでいます。そのロヒンギャとみられる武装組織が警察施設などを襲撃し、これをミャンマー軍が鎮圧。結果、大量の難民が発生して隣国バングラデシュに流入しています。戦闘が始まった2017年8月25日以降3万人に近い難民がミャンマーを脱出してバングラディシュに逃れ、2万人が以下のニュースにある通り、無人島で孤立しているのだそうです。

www.asahi.com

以下ラカイン州の位置です。すぐ北がバングラデシュです。

ミャンマー軍は「外国で訓練されたテロリストがラカイン州に流入すれば国全体が危険にさらされる」と説明しています。確かにフィリピンのミンダナオ島のようにISの残党がこの地域を占領するようなことがあったら内乱状態になるし、バングラデシュとの国境付近でもあり、ミャンマー存亡の危機になり兼ねません。

www.goodinfo.site

これだけ聞くとロヒンギャが一方的に悪いみたいですが、全然違います。そもそもラカイン州はミャンマーの領土内です。なぜ戦闘を避けるために他国のバングラディシュに逃れるのでしょうか。

ミャンマー政府はロヒンギャを国民とを認めていない。差別と弾圧に苦しむ人たち。

非常にざっくりお話しますが、基本的にミャンマー政府はロヒンギャを国民と認めていません。そして国民からは差別されています。理由は様々ですがイスラム教徒であることが一番大きいです。

本当はもっと複雑で長い歴史の中で様々な要因から差別感情が増大してきたのですが、ともかくロヒンギャはミャンマーで本当に酷い差別と弾圧を受けているようです。先程のデモの主催者の関係者が制作した以下のドキュメンタリーはとても秀逸で、現在のミャンマーにおけるロヒンギャの実情を非常に分かりやすく伝えてくれます。30分も無いので是非ご覧いただきたいと思います。


ライトアップロヒンギャ Light up Rohingya【documentary full ver.】

(9/10追記 残念なことに非公開になってしまいました・・・)

ミャンマー側の言い分もあると思いますが、ロヒンギャが難民となった流れをドキュメンタリーの一部をサマリーして記します。

  • 2012年 ロヒンギャの男性がラカイン族(ロヒンギャが住んでいるラカイン州の仏教徒の部族)の女性をレイプして殺害。
  • その報復としてラカイン族によるロヒンギャ族襲撃事件が発生。多くのムスリムが殺害される。
  • ミャンマー政府はロヒンギャの保護という名目で彼らを難民キャンプに移送。実際のところは「隔離」。外部への移動が今も厳しく制限されている。

ただそのレイプ殺人事件もミャンマー政府(つまりは軍)による盧溝橋事件的なセットアップだったとも言われています。メディアを使って民族・宗教対立を煽ってロヒンギャを封じ込める陰謀とも疑われています。

ちなみに今年2月には国連人権理事会がミャンマー軍が「暴動」や「テロ」を理由にロヒンギャを組織的に殺害、集団レイプや強制移住などを行なっていると非難しています。

news.yahoo.co.jp

こんな状況ならロヒンギャの方々が我慢の限界を超えて武器を持って立ち上がるのもやむを得ないという気もします。ただどうしても彼らが警察施設などを襲撃したとは思えません。これも仕組まれた罠のような印象です。もちろん外部のテロ組織、ISなどが関与しているのであれば別なのですが。

スーチーさんもこの件には無力・・・

軍事政権を批判し、民主化を主導したスー・チーさんもこの問題に全く無力のようです。ノーベル平和賞を受賞した人が民族浄化のような残虐行為をスルーって驚きますが、根強い差別意識を変えるには至らないのでしょう。軍を刺激して民主化が逆戻りしても困りますしね・・・まあ結局、民主化のシンボルとして担ぎやすい軽い神輿だったってことでしょうか。

我々に何が出来るか?

我々にできることは残念ながらあまりありません。でもこうしたドキュメンタリーをちゃんと見て現状を少しでも知ることは重要です。その上でSNSで関連TWEETをRTするとか、知り合いに話すとか、もしミャンマーの方に会ったりする機会があれば、この話題を振ってみるとか、色々出来ることはあると思います。それだけでも十分意味があることだと思います。

 

こういう問題を知ると毎回思うのですが、日本は島国で国境がなく、人種・宗教対立もほぼ無い(あるのはもちろん知っていますが、諸外国と比べたら無いようなもんです)というのは本当にラッキーで幸せなことだと実感します。だからこそ世界に類を見ないほど平和で豊かな日本に住む我々は、こういう問題から目を背けてはいけないのだとと思いますね。