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絶滅危惧種の鰻の話。ランチのコスパって?

仕事中や忙しい時の「済ます」食事ではなく、贅沢としての外食ではコストパフォーマンス、コスパ以上かどうかが気になるところだ。でもカタカナ英語で書くとどうも実感がわかない。コスパってつまりは自腹で支払った時に金額以上の満足感を得たか?ということ、もっとわかりやすく言えば、会計の後、財布の中身を見ながら、「確かにちょっと高かったけど、惜しくはないかな」という、後悔より納得がちょっとだけ上回った複雑な感情が「コスパ以上」だ。よって財布の厚み具合によって、人それぞれの「コスパ感」がある。味覚って相対的なものじゃないから、1,000円のランチが1,500円に感じるのと、10万円のワインが15万円に感じるのは比べても意味が無い気がするが、それはまた別の話。

 

先週の土曜日、娘の合唱発表会の帰りに妻と別れ一人先に離脱出来たので、これ幸いと鰻を食することに決めた。3人だと高いんだもの。こんな時でもない限りなかなか来ない場所に来たので、鰻好きの間では結構有名な店へ帰り際に途中下車。お店の名前は、これから書く文章がそんなに好意的ではないので控えておく。

 

さてその鰻屋さんであるが、マンションの1Fにあって、外にはメニューや屋号が無い。あまり好きなタイプではない。ここで疑問に思って引き返すべきだったのかもしれない。中に入るとブルース・スプリングスティーンが流れる和風ダイニング・・・でもオープンキッチンのまな板の上でのたうっている鰻くんがツルツルと捌かれているのを見ていたら、足は止まらなかった。一見さんにはちょっと冷たいようで、最初「何かの拍子で間違って迷い込んできた人」扱いを受ける。まあ僕、年齢相応の貫禄がないもんね。その後席に通され「ものすごく時間がかかりますが、よろしいですか?」と念を押される。生きた鰻をその場で捌いて焼いて蒸してタレを付けて焼くんだから当然だろう。そういうことに納得が行かずに怒り出す客もいるだろうから、最初冷たい態度だったのかもしれない。勿論了解してビールと熱燗でゆっくり厨房を眺めながら時を過ごすことにした。

 

店は7割くらいの入りで、常連風な老夫婦3組、女子会2組、といった感じだった。メニューは単品とコースの2種類のみで、単品の場合、うな丼、白焼き丼、蒲焼、などがあり、それぞれ突き出しと肝吸いが付くようだ。コースの内容は記述がないのでわからない。おそらく目の前の炭火で焼いた串物辺りが出てくるのだろう。

 

鰻が捌かれるのを見慣れているわけではないので、本当は何とも言えないのだが、鰻を捌く店長さんの手際は無駄がなく良いのだと思う。串打ちもあざやかで綺麗に蒲焼かれている。丁寧に両面を焼いて、蒸して、タレを付けて焼いて、完成となるのだが、蒸し時間は非常に長い。もちろん美味しければどんだけ時間がかかろうが文句はないのであるが。

 

適度に酔ってかれこれ1時間。ようやく鰻丼が完成。給仕される前にミルに入った山椒が出される。ミルはプジョー製。スタイリッシュといえばそうなんだけど・・・

 

ともかく鰻さえ美味しければ文句はない。ようやくご対面。確かに美味しい。待っただけのことはある。肝吸いは塩味が薄く、肝そのものの苦味を全面に押し出した味。個人的にはとても好きだが、好みの分かれるところか。残念なのは漬物が今ひとつだ。せっかくここまでこだわるのなら、普通に丁寧に浅漬を作るか、自家製のぬか床を持つか、外しのジョークで自家製梅干しでも出せば良いのにと思う。

 

断っておきますが、本当に美味しい鰻屋さんであるのは間違いないと思いますし、味を考えれば値段も決して高くはないと思います。でもね・・・なんだろうこのコストパフォーマンスが合うような合わないような違和感は。いや、合うんだけど。やっぱりJAZZが流れる蕎麦屋の蕎麦がどんなに美味しくてもあまり好きになれないように、ブルース・スプリングスティーンのせいかな?漬物のせいかな・・・?自分の好みに何となく合わない、縁がなかったのだろう。

 

一言で言うと「いけ好かない」ってことでした。